ここからでない展 (大島育子 個展)
5月13日(金)~5月18日(水)

10時~18時(最終日は16時迄)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「愚図愚図の道」  
さあ、進むぞ!という時、
いきおいよく歩んで行ければよいのですが、
後ろを振り返りながら、
グズグズと進み出してしまいます。
 
 
 
「はらごころ」 
  ずっと口をふさいでいたら、
心の中で何かがわーわーと言い出しました。

心の中にあるものは、ずっしりと重い石に
着色をしたものです。
 
 
 
 
「ユニットバス」 
  外から遮断された、せまい空間に、
裸で足を曲げて、お湯に浸かる。

ユニットバスは、特殊な空間だと思います。
足ものばせない、でも、じんわりと心が解放される。
そのせいか、不思議と自分の思考が大きくなって、
妄想でいっぱいになります。
でも考えていることは大したことではないのです。
でも、それが自分自身の全てのような気もします。
 
 
 
 
「3水画」 
   人は何かを拾い集めながら、動きにくい
水の中をのそのそと足どり重く歩いています。
時には色んなものを抱えすぎて沈みながら・・・

果して立派な島になれるでしょうか。
時おり他の人に出会い、そしてすれ違う。
そんな人の世を表現しました。
山水画から着想を得ています。
 
 
「いのり見る」 
  黒い自分と、白い自分がいます。
白い方が良さそうに思えるのですが、
黒い方が、外の明るく美しい景色に映え、
そのままの自分でよいのだと思えるのです。
白黒を反転した、版画の技法を用いた作品です。
 
 
 
 
「ふとん」 
  すやすやと、ふとんをかけて寝ています。

ふとんには、優雅に川をわたる人、その先には
燃え上がる炎、対岸の火事を野次馬が呑気に
ながめている様子を描いています。

人はそんな厳しい、世の中という「ふとん」を
かけて、今日も眠りにつくのです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「尾にたまる」 
  言いたいことを言わずにいたら、
知らない間にどんどんと溜まっていき、
いつのまにかしっぽのように
ずるずるとひきずっていました。
 
 
 
「道しるべ」 
  「進むべき道」を地面に描いて、
教えてもらっているところです。

お尻をかきながら、聞いています。
地面に描いた道は、すぐに
消えてしまうでしょう。

思い描いた進むべき道など、
そのくらいのことなのだと思います。
 
 
 
 
 
              
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「じゆうの場所」 
  せまそうな場所に、人に尻を押されながら
進んでいく。その先は、明るいのか暗いのか
よくわからない。

自分にとっての良き道が、常に明るく
大きな道とは限らない。

狭く暗くとも、進みたい道であるならば、
ぎゅうぎゅうと尻を押されないと入れなくとも、
私は進んでいきたい。